授業観察と教育実習を経て

Terve! ラスクです。今回はロヴァニエミにある小学校で行った授業観察と教育実習について投稿したいと思います。

 

授業観察と教育実習は共にラップランド大学の授業です。なので、単位もついてきます。20の授業を観察した後に、今度は自分自身で英語のクラスを担います。(今回僕は6回の英語のクラスを持ちました。)

 

自分なりに考えた観察する上でフォーカスしたことは「フィンランドの学校の良い点よりも改善点を探す」です。なぜ改善すべき点に焦点に置いたのかというと、僕はこれまでフィンランド教育のいいところばかりを聞いていたからです。最近テレビでやっていたある番組で奇遇にもフィンランドの学校の校則についてまとめたものを見ました。僕が学んだことと比較しながら見ましたが、「ちょっと良いところを盛りすぎてない?(笑)」と感じました。メディアや大学の授業でフィンランドの教育の良いところをたくさん学べたので、そこで観察で改善点に少し焦点を置いてみようと思ったのです。

 

授業を受けてみての第一印象が「授業中の雰囲気が日本と異なる」です。具体的に言えば、フィンランドの小学校のクラスの方が児童はのびのびと授業を受けていた印象を受けました。言い換えれば、先生と児童の間にある壁が薄い。日本の場合だと、教員という立場と生徒という立場をきっぱり分けている気がします。そうすることで子供は敬語の使い方を覚えていきます。一方フィンランドの場合、僕が小学生だった当時に感じたいわゆる壁というものをあまり感じませんでした。というのも、先生が壁を作らないように努力しているそうです。子供が楽しく効率よく学べるようにいつも授業を作っているとのこと。このような観点を国の規模で見ていくと、テレビでやっていた「ピアスや髪の色などの容姿を気にしない、どんな姿勢で授業を受けても怒られない」にたどり着くのかもしれませんね。

 

もう1つ気づいた点は、フィンランドの先生方は子供に対して柔軟に対応しているということです。ある児童が問題が解けず困っていると先生がすぐに気づき、ほんの短時間でその児童を理解させました。また、子供たちの授業に対する姿勢などを見て即座に授業プランを変えたりしてました。これで分かったのはフィンランドの先生方は指導案という枠にとらわれていないということです。先生方は「あれはあくまでも案」ということを十分に理解して授業に臨んでいます。なので、日本で僕らが行ってきたように、ある期間内で一気に内容を詰め込むということは見受けられませんでした。日本の先生方のイメージは「うわー、来月までにこの単元を終わらせないと、、、」や「もう詰め込みでやるしかないな~」です。(あくまでも僕が感じたことです) フィンランドの教育上では、子供のレベルに合わせて授業を提供することに重きを置いていることを実際に感じることが出来ました。

 

そして、肝心な改善すべき点ですが、、、なかなか探すのが難しかったです。やはり良い点ばかりが思いついてしまいました(笑)。ですがはっきりと言えることがあります。それは、自由な校風だからこそ子供も自由になりすぎてしまうことです。僕が見た印象的な光景がありました。子供がなかなか静かにならず授業が進行できない。また、先生が注意してもすぐに静かにならない。先生とても大変そうでした(^-^; 

 

そして教育実習について。第一に、かなり緊張しました(笑)。今回持ったのは6年生のクラスで、中には「もう英語のネイティブスピーカーやろ!!」と思わせるくらい話せる人もいました。(なんか逆に教えてほしいくらい、、、)6回の授業の中で日本の文化に触れながら英語の文法を学ぶように指導案を作りました。後々先生から「みんなあなたの授業に夢中だったよ!」と最高の褒め言葉を頂くこともできました!もちろん的確なアドバイスもです!正直日本にいるときは、(観察だけでいいかな~)とかも思ってましたが、勇気を振り絞ってチャレンジしてよかったです。そして何より、担当の先生がとても優しかったです(´;ω;`)ウゥゥ。僕が失敗しても決してモチベーションを下げるようなことを言わずに、親身になってアドバイスや相談に乗ってくれました。始まる前は「怒られたらどうしよう」とかなり委縮していました。というのも、僕が中学生だったころに来た当時大学生の教育実習生が担当の先生に頭を何回も下げていた瞬間を見ていたからです。それくらい責任感をもってやらないといけないということです。しかし、フィンランドの先生方から教育実習生に対しての委縮させるような言動は見受けられませんでした。「プラス思考で頑張ってね!」というオーラを感じました。僕も晴れて教員になって実習生を持った時には、このようにコンタクトをとろうと思いました。

 

フィンランド留学の最大の目的といっても過言ではない教育実習。本当にトライして正解でした。自分のスキルアップはもちろんのこと、フィンランド教育のどのような特徴が日本の教育にマッチしているのかということも考えることのきっかけにもなりました。この経験は自分の人生にとってまさに "Tipping point" 「転換点」でした。

 

長くなりましたが、最後まで見ていただきありがとうございました!

 

Hei Hei!!